2013年12月12日

モニターの存在意義(1)GCPの基本精神を忘れない

治験におけるモニターの存在意義とは?

それは「GCPの基本精神」を貫いた治験が行われているか確認することだ。

その基本精神とは?

GCPの「治験に関する原則的事項」がそれだ。

治験に関する原則的事項としては、次の事項があげられる。製造販売後臨床試験を実施する際も準拠すべきである。

(1)治験は、ヘルシンキ宣言に基づく倫理的原則及び本基準を遵守して行うこと。

(2)治験を開始する前に、個々の被験者及び社会にとって期待される利益と予想される危険及び不便とを比較考量すること。期待される利益によって危険を冒すことが正当化される場合に限り、治験を開始し継続すべきである。

(3)被験者の人権の保護、安全の保持及び福祉の向上に対する配慮が最も重要であり、科学と社会のための利益よりも優先されるべきである。

(4)治験薬に関して、その治験の実施を支持するのに十分な非臨床試験及び臨床試験に関する情報が得られていること。

(5)治験は科学的に妥当でなければならず、治験実施計画書にその内容が明確かつ詳細に記載されていること。

(6)治験は、治験審査委員会が事前に承認した治験実施計画書を遵守して実施すること。

(7)被験者に対する医療及び被験者のためになされる医療上の決定に関する責任は、医師又は歯科医師が常に負うこと。

(8)治験の実施に関与する者は、教育、訓練及び経験により、その業務を十分に遂行しうる要件を満たしていること。

(9)すべての被験者から、治験に参加する前に、自由意思によるインフォームド・コンセントを得ること。

(10)治験に関するすべての情報は、正確な報告、解釈及び検証が可能なように記録し、取扱い、及び保存すること。

(11)被験者の身元を明らかにする可能性のある記録は、被験者のプライバシーと秘密の保全に配慮して保護すること。

(12)治験薬の製造、取扱い、保管及び管理は、「治験薬の製造管理、品質管理等に関する基準(治験薬GMP)について」(平成20年7月9日付け薬食発第0709002号厚生労働省医薬食品局長通知。以下「治験薬GMP通知」という。)を遵守して行うこと。治験薬は治験審査委員会が事前に承認した治験実施計画書を遵守して使用すること。

(13)治験のあらゆる局面の質を保証するための手順を示したシステムを運用すること。

(14)治験に関連して被験者に健康被害が生じた場合には、過失によるものであるか否かを問わず、被験者の損失を適切に補償すること。その際、因果関係の証明等について被験者に負担を課すことがないようにすること。



上記のことは深夜の2時すぎにたたき起こされて「GCPの基本精神は?」と聞かれても答えらえるようにしておくこと。

もちろん、次の事項もね。


「被験者の人権の保護、安全の保持及び福祉の向上を図り、治験の科学的な質及び成績の信頼性を確保する」



posted by ホーライ at 12:35| Comment(0) | TrackBack(0) | GCPについて | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年03月20日

患者さんたちは困っているのに治験のポータルサイト1つ無い日本

治験が空洞化しているとか、活性化しないといけないとか言っているくせに、日本には創薬ボランティアが自分が参加できる治験を検索できるサイトが無い。

例えば、僕が花粉症だとして、今、現在、花粉症の治験をやっているかどうか、もしやっているとしたら、どこの病院でやっているのか、探そうとすると、全然ダメである。

花粉症なら、まだ少しは我慢できるが、これが「がん」やオーファンドラッグ対象の「難病」だった場合、切実に困る。

例えば僕が市販の抗がん剤がもう効かないことが分かり、抗がん剤の治験薬を使って欲しいと思っても、これまた、どこの病院でどのような抗がん剤の治験をやっているかを検索できるサイトが無い。


では、こういうサイトは作れないのだろうか?

やろうと思えば作れる。それも簡単に。


まず、日本で治験を行う場合、製薬会社(治験依頼者)は、治験の内容と、その治験を行う病院、担当する治験責任医師の一覧表を「総合機構」(http://www.pmda.go.jp/)へ提出する。

そこで、その治験が対象としている疾患名と治験をやっている病院と治験責任医師の名前だけでも公表してくれれば、それでことは済むはずだ。
(何もプロトコルを公開して欲しいと言っているのではない。)


どうして、できないのだろう?

製薬会社(治験依頼者)も公表できる部分とできない部分が分かっていると思うが、治験の内容と、その治験を行う病院、担当する治験責任医師の氏名は製薬会社(治験依頼者)が公表してもいい範囲のはずだ。

それを公表するだけで、治験が活性化するし、自分たちの治験の登録スピードも上がると思うのだが、どうだろう?


それよりも何よりも、国民(特に患者さん)が困っているのに、それをどうにかしたいと思わないのだろうか?

治験の活性化の1つの方策に「今、日本全国で行っている治験の種類(対象疾患)と実施している病院名、治験責任医師名」を検索できるサイトを是非、造って欲しいのだ。

自分ががん患者だったらどうする? 

あるいは愛すべき家族が、恋人がそうだったら、治験を検索できるサイトが欲しいと絶対に思うことだろう。

違うかな?




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僕の治験活性化計画 by ホーライ

posted by ホーライ at 14:06| Comment(37) | TrackBack(6) | 治験の活性化 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年05月13日

治験の常識論を撃つ!

先週に引き続き「日本における治験の促進方法」を新入社員に検討してもらった。
前回とは違い、GCPもプロトコルも同意説明文書も、そして日本の治験環境も習ったあとでの検討だ。

検討結果はよく聞くフレーズだった。
「国民の皆さんに治験の必要性や治験そのものを啓発する。」

ね? よく聞くフレーズでしょ?

そこで僕は全員の検討結果のあとで新入社員に質問してみた。
「きみたちは4月から治験についていろんなことを習って、学生の頃より治験そのものや治験の必要性が良く分かったよね? じゃ、きみたちは学生の頃と比べて、治験に参加しようという気持ちが高まった?」

答えは「NO」だった。


検討結果に一歩、踏み込みが足りないのだ。
治験のことを例えばテレビで紹介しただけで、本当に治験が促進するだろうか?
自分ならどうだ? という検討がなされていない。


あくまでも自分たちは治験を依頼する側で、治験を試される側に身を置いて考えていない。
「被験者の人権、安全及び福祉を守れるモニターになりたい。」と誰もが言う。

それって、第三者的な発言なんだよね。

自分が参加した治験のデータが「測定違反のため有効性のデータは不採用とします」って、なったらどう思う?


人間は自分が病気にならないと本当の病気の苦しみを理解(実感)できないのだ。

せめて、それだけは覚えておこう。



◆架空の製薬会社『ホーライ製薬』

◆医薬品ができるまで


posted by ホーライ at 23:11| Comment(0) | TrackBack(0) | モニターの存在意義 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年10月18日

ルールだから?

治験や臨床試験ではGCPを守る、プロトコルを守る、ヘルシンキ宣言を守る、と守ることだらけだ。

そこで、治験を担当しているモニターは、どのようにして、治験責任医師や治験分担医師にそれらを守ってもらるかを考える。

そのためには、ただ単に「GCPで決まっていますから」というのでは、あまりにも脳が無い。

たとえばみんなは赤信号を渡ったことがないだろうか?

あるよね?

ルールでは赤信号は止まれ。

でも、そんなことは誰も知っているが、ルールだから止まるというのでは、守ってくれない。


じゃぁさ、こんなのどう?

「ここの道路、危ないんですよ。ほら、あそこがカーブでしょ? それに、路地からの横道もある。
先日も、ここで交通事故がおきたばかり。」

こうなると、たとえ青信号でも注意して渡るようになる。

何故、GCPを守らないといけないか、何故プロトコルを守らないといけないか、そこを説明するといい訳だ。

posted by ホーライ at 21:36| Comment(0) | TrackBack(1) | モニターの存在意義 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年09月17日

モニターの存在意義(2)

毎日、毎日、病院へ行って、症例登録のお願いをしたり、CRFを書いてもらうようお願いしたり、治験事務局やIRB事務局へ何度も資料を出しに行って、会社へ帰ってきたらきたで、モニタリング報告書を書く。

なんだかな〜〜、こんなことの繰り返しだな〜〜〜。
なんて思ったことはないかな?

一日、一日の仕事をみると、まぁ、そんなもんじゃて。

でも、その一日、一日の仕事はなんのためにやっているのか、考えたことがあるかな?

たいていの仕事にはなにかしら意味が有る。(ときには、ムダじゃ〜〜〜!というのもないこともないがの。)
モニターのみんなの、その毎日の仕事は最終的にどんな目的のためにやっているんだろうか?

言われなくても分かる?
そうかい、それならいい。

モニターの毎日の仕事は地味で、つまらない仕事と思っているんではないかと、ちと、老婆心でな、心配しとったのじゃ。

モニターの最終的な目的は、もちろん、新薬を世の中に、無事に送り出してあげることじゃな。
その向こうに待っている患者さんの苦しみを少しでも減らしてもらうために、モニターの毎日があるんじゃな。

そんなことができるのはモニターだけじゃぞ!

posted by ホーライ at 17:33| Comment(0) | TrackBack(0) | モニターの存在意義 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

モニターの存在意義(2)

毎日、毎日、病院へ行って、症例登録のお願いをしたり、CRFを書いてもらうようお願いしたり、治験事務局やIRB事務局へ何度も資料を出しに行って、会社へ帰ってきたらきたで、モニタリング報告書を書く。

なんだかな〜〜、こんなことの繰り返しだな〜〜〜。
なんて思ったことはないかな?

一日、一日の仕事をみると、まぁ、そんなもんじゃて。

でも、その一日、一日の仕事はなんのためにやっているのか、考えたことがあるかな?

たいていの仕事にはなにかしら意味が有る。(ときには、ムダじゃ〜〜〜!というのもないこともないがの。)
モニターのみんなの、その毎日の仕事は最終的にどんな目的のためにやっているんだろうか?

言われなくても分かる?
そうかい、それならいい。

モニターの毎日の仕事は地味で、つまらない仕事と思っているんではないかと、ちと、老婆心でな、心配しとったのじゃ。

モニターの最終的な目的は、もちろん、新薬を世の中に、無事に送り出してあげることじゃな。
その向こうに待っている患者さんの苦しみを少しでも減らしてもらうために、モニターの毎日があるんじゃな。

そんなことができるのはモニターだけじゃぞ!


posted by ホーライ at 15:45| Comment(0) | TrackBack(0) | モニターの存在意義 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年09月11日

モニターの存在意義(1)

わしもの〜〜、モニターになりたての頃は不安じゃったな。

最初は先輩のモニターに同行してもらっておってな、そん時は、まぁ先輩モニターもいるしの、なんか有ったら、その先輩が助け舟を出してくれてた。

ところがじゃ、今日から、おまえは一人で施設に行けとな、言われてよ、ビビッタもんさ。

ある日のこった、部長が「ちょっとお前も勉強に一緒に来い!」と言っての、一緒にタクシーに乗った。
で、これから会う先生がどんなに大切でどんなに偉い先生かを、わしに話すのじゃ。
わしが、まだハナタレ小僧のモニターの時じゃった。

そいでな、今日はこんな打ち合わせをするんだと、詳しく言うんじゃな(あとで、思ったのだが、この時に気づくべきだったんだがな)。

タクシーがその施設の前に止まったら、「じゃ、オレは別の施設に行かないといかんので、あとは頼んだぞ」と、タクシーで行ってしもうた。

まいったでの。

しかしな、だからと言って、ここから逃げ出す訳にはいかん。
先生も忙しい時間を割いて、待っていてくれる。

だったら、行こうじゃないの。

わしはハナタレ小僧のモニターだが、それでも人間。
相手の先生も、今は、偉い先生だが、昔はきっと、わしと同じハナタレ小僧の時代が有ったはず。

こっちも、相手も、同じ人間だ。

ここでミスしたところで、わしを置いていった部長が悪いんだと、開き直ってな、それからじゃて、自信を持ったのは。


posted by ホーライ at 21:48| Comment(0) | TrackBack(0) | モニターの存在意義 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年09月04日

治験の質(13)

さてじゃ、ここまでは、どちらかというと、治験中の質について考えてきた。

今日は、治験終了後の質について考えてみるべ。

まず、治験が終わったら「治験の総括報告書」を書く。

この総括報告書のできの良し悪しで、新薬承認申請後の審査のスピードを左右すると言ってもいいぞ。

総括報告書を書くにあたっては、もう、みんな「総括報告書作成のガイドライン」に従って書いているはずだな。

だから、どこの治験依頼者が作成したものでも、概ね、その構成は一緒だ。

ということは、各治験依頼者の間で差が出るとしたら、その内容だな。

要領良く書いてあるか?
一度、読んで、スット頭に入ってくる文章で書かれているか?
誤解を与えるような文章は無いか?

このあたりに注意して書いておるか?

さらに、文章中に出てくる数字と参照している表の数字が一致している?
だな。

総括報告書は数百ページに及ぶこともあるので、何回も書き直したりすると、気が付かないうちに、表の数値は変わっているのに、文章中の数値が変わってない、なんてこともある。

さらに、いろんな部署が分担して書いている場合もあるだろう。
そんな時は、ますます、総括報告書内のでの不整合が無いか、きちんと調査すべし。

そんなことの場合に備えて、総括報告書レビュー担当者がいてもいいくらいだぞ。
posted by ホーライ at 17:14| Comment(0) | TrackBack(0) | モニターの存在意義 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

治験の質(12)モニターの存在意義

きみ(あなた)は、どうしてモニターをやっているんじゃな?

どうして、モニターという職種を選んだのじゃ?

他にも沢山の職種、仕事があるぞ。

その中から、何故、モニターという仕事を選んだのだい?

なになに、仕方なく? 異動で? 他にいくところがなくて?

ふ〜〜〜ん。

で、楽しい? え!楽チン? ただの書類の運搬屋?

なんか、勘違いしていないかい?

答申GCPにも書いてあるぞ、「モニターは治験において主役だ」と。

モニターはどうして必要なんだい?

どうして、治験にモニタリングは必要なんだい?

なんのために、モニターという人種がいるんだ?
posted by ホーライ at 17:13| Comment(0) | TrackBack(0) | モニターの存在意義 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

治験の質(11)質という捉えどころの無いもの

「治験の質が悪い」と言って、思い出すのは人それぞれだろう。

ほいじゃだな、一体、どこがどう駄目なのか、具体的に紙に書き出してみることだな。
もちろん、パソコン上でもかまわん。

ただ、漠然と「うちのモニターの質が悪い」と言ったって、どこがどう駄目なのか分からないと、教育のしようがないでの。

たとえばだな・・・

・モニタリング報告書の提出が遅い
・モニタリング報告書の記載内容が不十分
・SDVがしっかりとできない
・治験の登録が遅い

・・・などなどだ。

そうやって、一個、一個、悪い点を書き出していく。
その上で、それらの弱点をどう克服させるか(するか)を、検討することじゃて。

いつまでも、「うちのモニターの質が悪い」と嘆いていても、何も変わらんでの。
posted by ホーライ at 17:12| Comment(0) | TrackBack(0) | モニターの存在意義 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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